2010年5月8日土曜日
武士道シックスティーン
成海璃子ちゃんと、北乃きいちゃんが主演した「武士道シックスティーン」はいい映画だったな。こんなにいい日本映画は久しぶりだな。
もっとも日本映画ってほとんど観ないけどね。やたら見つめあうシーンが多かったり時間稼ぎしているのに耐えられない。昔の映画はそんなことなかったのにね。製作現場の状況が厳しいんだろうね。それを乗り越えるのが監督やプロデューサーの力量だ。日本映画がハリウッドのようにできないことは分かってるんだ。だから時間と金を投入して作った黒澤映画よりも、石井輝男、鈴木則文なんか好きだね。
川島雄三なんかも凄いでしょう。「幕末太陽伝」はもちろんだが、「洲崎パラダイス 赤信号」なんか、本当は重いテーマなのに、軽くて、爽やか。憎めないんだよね。ひとつの人間のあり様だ。大体が清楚にきれいな新珠三千代だしね。なにより深いので、後から何度も思い出す。どういうときに思い出すのか、脈絡がないようだ。
「武士道シックスティーン」のことを言いたいので、成海璃子ちゃんのイメージを大切にしたいから、ここではこれ以上書かない。
舞台挨拶も観たけど、成海璃子ちゃんは本当にいい子だと思うね。「いい子」って表現は必ずしもいい上等な表現ではないし、時には相手を傷つける。「武士道シックスティーン」の磯山香織がそうだね。成海璃子ちゃんの役ね。観ていると成海璃子ちゃんが重なってきてね。似ている部分もあると思う。後はわからないけどね。似てないことを祈ってあげたい。
成海璃子ちゃんに似た子を知っているんだ。雰囲気が本当に似ていて、10人が10人、称えるような子だよ。でもそれが本人にとって幸福なのかどうか分からない。ムリしていないといいんだけどね。
西荻早苗もそうだね。性格はお気楽だけど、それだけではない。北乃きいちゃんも良かったね。初めて観たけど、すごい女優になるんだろうなと思った。この共演はすごいね。とにかく主役の二人がものすごくいい。引き出した古厩智之監督自身が青春の巨匠なんだろね。
「武士道シックスティーン」は、広告を買って出てくれる映画のサポーターを探していたりして苦労してるんだ。日本映画って青春そのものなんだと思う。石井輝男監督が高倉健と組んだ「ならず者」は香港でロケやってるんだけど、健さんが撮影用のカメラなんかを背負って移動している話を聞いたことがある。そんな健さんを見ていて、石井監督は「もう少しだけ我慢していてな。きっと売り出すからね」と言ったとか。その後、二人は「網走番外地」シリーズを大ヒットさせて頂点に立った。金ない、日数がない。そこから観客を集めて心揺さぶることをするのは本当に大変なことなんだよね。思い入れだよね。
成海璃子ちゃんには、まっすぐな揺さぶりを感じるね。
8食抜いても元気になる「武士道シックスティーン」は、DVDになったら、お宝だ。
武士道シックスティーン 公式サイト
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿