2015年10月22日木曜日

七つの顔の男だぜ!多羅尾伴内シリーズ










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敗戦でGHQの管理下にあった日本は、敗戦以前のようにチャンバラ映画を製作できなくなりました。その当時に製作された時代劇には「チャンバラ」シーンがありません。あの「忠臣蔵」でさえ「チャンバラ」シーンはありません。

国民の欲求不満を解消するかのように作られ、劇場の扉が閉まらないほどの大ヒットを記録したのが、七変化で怪事件を解いていく「多羅尾伴内シリーズ」です。




これを原型にして月光仮面、仮面ライダーなどが製作され、いまに続いていると言えるでしょう。

片岡千恵蔵主演で、1946年昭和21年)〜1948年(昭和23年)に大映で4作品、片岡千恵蔵が重役で就任した東映で1953年(昭和28年)〜1960年(昭和35年)に7作品が製作されました。興行的に大成功。千恵蔵が七変化の活躍をするという痛快無比な面白さが大評判となり、とくにクライマックスの名ゼリフ「ある時は片目の運転手、またある時は大富豪、しかしてその実体は……!(ラストに本名を名乗る)」は多くのファンに模倣されるほど印象的でした。

しかし、テレビ時代を迎え、荒唐無稽な作風はさすがに途絶えましたが、それこそが最大の魅力で、こんな作品を楽しめる底知れぬ人間力に万歳です。

シリーズ終盤にはデビュー間なしのあの健さんも脇役で出演していますよ。亡くなったミュージシャン大瀧詠一氏も自作自演の曲にして楽しんでいました。

その後、東映で小林旭でリメイクしましたが、大ヒットにはならず、2作品で中断しました。

この一冊はまるごと「多羅尾伴内シリーズ」を解析した貴重な書籍です。あなたの愛読書にお加えください。


「多羅尾伴内―七つの顔の男」 をから出品しました




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