2013年2月1日金曜日

何でも見てやろう


自分が信用しているジャーナリストは、辺見 庸と小田実のご両名に尽きる。

小田実氏はすでにいないが、氏が遺した旅行記「何でも見てやろう」(河出書房新社)は1961年の大ベストセラー。まだ子どもだったので当時は読んでいませんが、それでもタイトルだけは記憶にあります。それほどこの書籍は有名でした。

関係ありませんが、翌年には、当時見たこともない人だった石原裕次郎が日本縦断ロケした「憎いあンちくしょう」が公開されていて、子ども心になにか変わって行く気がしていて、時代が動く印象が強く残っています。


▲石原裕次郎の昭和映画

小田実氏のブログには「何でも見てやろう」についてこう書かれている。


たしかにアメリカ合州国から始まって世界大にひろがった旅は、私の思考、人生に大きく風穴をあけた。そこから風は激しく入って来て、余分なものを吹き飛ばした。私はそれを書いた。

何でも見てやろう



▲小田実 遺す言葉

上海事変が勃発した1932年、大阪福島に生を受けた著者が、若さと知性と勇気で敢行した体当り世界紀行。アマゾンでは次のように紹介されています。

留学生時代の著者が、笑顔とバイタリティーで欧米・アジア22ヶ国を貧乏旅行して、先進国の病根から後進国の凄惨な貧困まで、ハラにこたえた現実を、見たまま感じたままに書いたベスト&ロングセラーの快著。

東大文学部を卒業後、1958年にフルブライト奨学生として渡米した正真正銘の元祖バックパッカーが、冷静、かつ客観的にきちんと世界をくまなく見た上で「自分の頭で」ものごとを考えることを通して、見たままの世界を書いています。主義主張はともかく、小田氏は「傍観者」「批評家」ではなく、「ベ平連」などの平和運動で陣頭に立つ「活動家」になった。

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